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日本製万年筆の定番8選 — 入門からプレミアムまで、日本で愛される名作

Benjamin J 2026年6月7日 5分で読めます

日本は「万年筆王国」とも呼べるほど、確かな製造の伝統を持つ国です。なかでもパイロット(PILOT)・セーラー(SAILOR)・プラチナ(PLATINUM)の“国内三大メーカー”は、数百円の入門機から数万円のプレミアムまで幅広いラインナップで、世界中の万年筆ファンに愛されています。

この記事では、日本で定番(ロングセラー)として知られる代表的な8本を、入門 → プレミアムの順でまとめました。「はじめの一本」を選ぶ方も、「次の一本」を狙う方も参考にしやすい構成です。各モデルの画像は、ブランド公式サイトの写真を出典付きで掲載しています。

万年筆で文字を書く様子
金属のペン先でインクを流して書く万年筆 ・ 出典: Wikimedia Commons (Petar Milošević, CC BY-SA 4.0)

日本の三大万年筆メーカー

PILOT パイロット1918 ・ 国内最大の筆記具メーカー

なめらかな書き味と革新で有名。世界初のノック式「キャップレス」を生み出し、人気インク「色彩雫(いろしずく)」のメーカーでもあります。

SAILOR セーラー1911 ・ 日本初の金ペンメーカー

ペン先の研究と豊富なインクカラー(ご当地インク)に定評。落ち着きつつ、ほどよい弾力のある書き味が特徴です。

PLATINUM プラチナ1919 ・ 質実剛健な実用派

キャップを閉めればインクが乾きにくいスリップ&シール機構が強み。くっきり硬めの線が好みの人に人気です。

入門からプレミアムまで、日本で愛される8本

1パイロット カクノ Pilot Kakuno ・ カクノ
「はじめの一本として最も薦められる入門機」

ペン先に刻まれたスマイルフェイスで上下の向きが直感的にわかり、六角軸なので机の上で転がりにくいのが特長。三角グリップが自然な持ち方を促し、子どもや入門者に理想的です。名前は日本語の「書こう」に由来。スチールペン先ながら、パイロットらしいなめらかさはそのままです。

パイロット カクノ 万年筆
パイロット カクノ ・ 出典: PILOT公式(pilot.co.jp)
ペン先 スチールカートリッジ・コンバーター(CON-40)約 ¥1,100
おすすめ ・ 万年筆が初めての人、お子さま、コスパ重視の一本目
2プラチナ プレピー Platinum Preppy ・ プレピー
「数百円で楽しめる“乾きにくい”入門機」

上位機 #3776 と同じスリップ&シール機構を搭載し、数日置いてもすぐ書き出せるのが強み。カラーやペン先の太さの選択肢が広く、コンバーターも使えます。価格がとても安いので「いろいろなインクの試し書き用」としても人気です。(キャップのヒンジが弱めで、雑に扱うと割れることがある点は留意を。)

プラチナ プレピー 万年筆
プラチナ プレピー ・ 出典: プラチナ公式(platinum-pen.co.jp)
ペン先 スチール専用カートリッジ・コンバーター約 ¥300〜500
おすすめ ・ いろいろなインク色を楽しみたい人、気軽なデイリー用
3パイロット カスタム74 Pilot Custom 74 ・ カスタム74
「初めての金ペンとして最も無難な定番」

1992年登場、パイロット「カスタム」シリーズの基本機。14K 5号の金ペン先のやわらかな書き味、約17gの軽さ、長めの軸(全長約143mm)でキャップを挿さなくても安定します。同価格帯の #3776・プロフィットとともに「入門金ペン御三家」として必ず比較されるモデルです。

パイロット カスタム74 万年筆
パイロット カスタム74 ・ 出典: PILOTカスタム公式(pilot-custom.jp)
ペン先 14K(5号)カートリッジ・コンバーター(CON-40/70)約 ¥11,000
おすすめ ・ 初めての金ペン、やわらかい書き味が好みの人
4プラチナ #3776 センチュリー Platinum #3776 Century ・ センチュリー
「キャップを閉めれば最長2年、“乾かない”金ペン」

モデル名の3776は富士山の標高(3776m)に由来します。スクリューキャップ式のスリップ&シール機構により、キャップを閉めておけば最長で約2年インクが乾きにくく、たまに使う人に特に好適。ハート型の通気穴と富士山のシルエットが刻まれた14Kペン先が象徴で、書き味はくっきり硬めです。

プラチナ #3776 センチュリー 万年筆
プラチナ #3776 センチュリー ・ 出典: プラチナ公式(platinum-pen.co.jp)
ペン先 14Kカートリッジ・コンバーター約 ¥11,000
おすすめ ・ たまに使う人、くっきりした線・細字(EF〜F)が好みの人
5セーラー プロフィット スタンダード Sailor Profit / 1911 Standard ・ プロフィット
「日本初の金ペンメーカーが贈るクラシックな一本」

国内名は「プロフィット」、海外名は「1911」。1911年創業のセーラーの原点ともいえる葉巻型のクラシックです。14Kペン先の落ち着きつつほどよく弾力のある書き味、そしてセーラーが得意とする豊富なインクカラーとの相性が大きな魅力です。

セーラー プロフィット スタンダード 万年筆
セーラー プロフィット スタンダード ・ 出典: セーラー公式ショップ(sailorshop.jp)
ペン先 14Kカートリッジ・コンバーター約 ¥22,000
おすすめ ・ クラシックなデザインが好きな人、インク色を楽しみたい人
6セーラー プロフェッショナルギア Sailor Professional Gear ・ プロギア
「平頭デザイン+大ぶりの21K、実用派の人気作」

2003年登場。1911が丸い葉巻型なのに対し、プロギアは上下が平らな平頭(フラットトップ)で、キャップ天冠に錨マークが入ります。上位のスタンダードは大ぶりの21Kペン先、スリムは14K。ほどよい重心と端正なデザインで、実用万年筆として幅広く愛されています。

セーラー プロフェッショナルギア 金 万年筆
セーラー プロフェッショナルギア(金)・ 出典: セーラー公式ショップ(sailorshop.jp)
ペン先 21K(スタンダード)/14K(スリム)カートリッジ・コンバータースタンダード(金)¥7万円台〜
おすすめ ・ モダンで端正なデザイン、より大きめのペン先の書き味を求める人
7パイロット キャップレス Pilot Capless / Vanishing Point ・ キャップレス
「世界初のノック式、片手ですぐ書ける万年筆」

1963年登場の世界初のノック式(収納式ペン先)万年筆。ボールペンのように一度ノックするとペン先が出て、収納時はシャッター機構がペン先をふさいで乾燥を防ぎます。クリップがペン先側にある独特の構造で好みは分かれますが、メモを頻繁にとる人には圧倒的に便利。18K/特殊合金ペン先で、デシモ・フェルモなど派生モデルも豊富です。

パイロット キャップレス 万年筆
パイロット キャップレス ・ 出典: PILOTキャップレス公式(pilot-capless.jp)
ペン先 18K などカートリッジ・コンバーター(CON-40)約 ¥13,200〜
おすすめ ・ 片手で素早く書きたい人、キャップを失くしたくない人
8パイロット カスタム823 Pilot Custom 823 ・ カスタム823
「国産では希少な吸入式、大容量プランジャーの名作」

2000年登場。カートリッジが主流の日本では珍しくプランジャー式(P式)吸入機構を採用したモデルで、約1.5mlの大容量を一度に吸入でき、たくさん書く人に好適です。14K 15号ペン先の豊かな書き味と、透明軸でインクが透けて見える楽しさも魅力。パイロットのフラッグシップ級として挙げられる一本です。

パイロット カスタム823 万年筆
パイロット カスタム823 ・ 出典: PILOTカスタム公式(pilot-custom.jp)
ペン先 14K(15号)プランジャー(吸入)式約 ¥33,000
おすすめ ・ たくさん書く人、吸入機構や透明軸を楽しみたい人

ひと目でわかる比較表

モデルメーカーペン先方式価格目安
カクノパイロットスチールカートリッジ・コンバーター約 ¥1,100
プレピープラチナスチールカートリッジ・コンバーター約 ¥300〜500
カスタム74パイロット14Kカートリッジ・コンバーター約 ¥11,000
#3776 センチュリープラチナ14Kカートリッジ・コンバーター約 ¥11,000
プロフィット(1911)セーラー14Kカートリッジ・コンバーター約 ¥22,000
プロギアセーラー21K/14Kカートリッジ・コンバーター¥7万円台〜(金)
キャップレスパイロット18K などカートリッジ・コンバーター約 ¥13,200〜
カスタム823パイロット14Kプランジャー(吸入)式約 ¥33,000

※ 価格は日本の定価(税込)を基準としたおおよその目安で、時期・為替・販売店により変わることがあります。

日本のユーザーのための選び方のヒント

  • ペン先の太さは一段細めに見る。 日本のペン先は欧州製より概ね一段細めです。普段ヨーロッパのFを使うなら、日本ではMを選ぶ感覚が無難です。
  • インクはメーカー定番ラインを。 パイロット「色彩雫(いろしずく)」、セーラーの豊富なカラー(ご当地インク)が入門者に特に人気です。
  • できれば試し書きをしてから購入。 ナガサワ文具センター(神戸)・伊東屋(銀座)などの専門店で実際に書いて、自分の手に合うペン先を選ぶのがおすすめです。
まとめると —— 入門はカクノ・プレピー、初めての金ペンはカスタム74・#3776・プロフィット、個性派はキャップレス・プロギア、ワンランク上はカスタム823。結局、万年筆は「自分の手に合う一本」が正解なので、気になる候補を実際に書いて選んでみてください。

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